キャンデラブラム 956

キャンデラブラム 956は、ヘニング コッペルのホロウエアの初めての作品です。コッペルは、しっくいや粘土、プラスチシンでデザインを起こしていました。これはジョージ ジェンセンではそれまでに見られなかった手法でした。銀細工師は当初、それをシルバーでどのように扱ってよいのか見当がつきませんでした。曲げたり、数枚に切ったりしながら、その後はんだ付けして磨いて仕上げるなど、試行錯誤を繰り返しました。コッペルは根気強く見守り、キャンデラブラムを鋳造することを提案しました。ジョージ ジェンセンのシルバー制作においてブロンズの鋳造はそれまで経験がありませんでした。鋳造作業を可能にするため、小さなピースにすることに戻り、それは一見全く望みがないように思われましたが、組み立て、磨き、仕上げなど、その制作に向けてのプロジェクトが進んでいたため、並々ならぬ努力が注がれました。そしてついに完成し、2005年に再登場しました。キャンデラブラムはまさにホロウエアデザインのパイオニアです。それは抽象彫刻のような芸術品と言えます。有機的な形は、非対称性において率直で遊び心を感じさせます。また変化や活発さも感じさせ、新しい発想で常に驚きをもたらしてくれます。